ヘッドフォンをして制作作業をしていると集中できますよね。音楽を聞き慣れてくるとヘッドフォンにも凝りたくなるもの。
そこで今回は最近話題のソニー新型イヤフォンを「XBAシリーズ」の中からXBA-1SL、2SL、3SL、4SLを聞き比べてみました!
XBAシリーズは高級イヤフォンでよく使われる「BA型」という方式をソニーが初めて開発、販売するイヤフォンです。
従来の「ダイナミック型」とはひと味違った音を楽しめて、他メーカの高級イヤフォンよりかなりお手頃価格の設定、
さらにソニーが培ったオーディオ技術を惜しむことなくつぎ込んだシリーズを早速聞いてみました。
最初のお勧めは2ドライブ構成で低音とボーカル領域が得意な「XBA-2SL」です。
低音は自然な音が出ていてドラムやベースサウンドがくっきりと聞こえ、
フルレンジユニットによりボーカルの表現も繊細に聞くことができます。
ベースのリズムとボーカルのリズムがミックスするヒップホップ系や、
バンドと女性ボーカルの組み合わせ、たとえば「東京事変」などはバランス良く聞こえる仕上がりになっています。
BA型はボーカル領域の中音域が細やかに聞こえるのが特徴ですがその分、
バスドラの低音やハイハットの高音などは不得意とされてきました。
しかしそこはソニー、XBA-1SLは全域に渡って細やかなチューニングが施されていて、
低音の迫力や高音の表現も過不足無く聞き取れます。
得意な音楽はボーカルが全面に出ているジャンルで、アンジェラ・アキやAKB48などは歌手の息づかいまで聞こえてきそうです。
また、全シリーズの基本として音作りがされているので、BA型初心者の方がこのモデルを買ってみて、
BA型の入り口とするのも良い選択だと思います。
高額になりがちなBA型でありながら6000円程度で買うことが出来るのも魅力です。
高級イヤフォンBA型の主戦場はフルレンジ+ウーハー+ツイータの3ドライバー型です。
つまり3ドライバーに他のメーカ主力BA型が集まっています。
「XBA-3SL」もBA型で初参戦するソニーの主力としての実力を備えているのでしょうか。
一見「XBA-2SL」にツイータを足しただけのように見えますが、聞き比べたところ音作りの傾向がはっきりと違いました。
高音用にツイータを搭載したことで、フルレンジは本来の中音域よりに設定され、音の全域に渡ってきめ細くなっています。
バンド形式でボーカルが高音まで出るようなポルノグラフィティやラルクアンシエルのようなj-popに向いたモデルです。
フルレンジ+ウーハー+ツイータに加えてスーパーウーハーを搭載しています。
各ドライバーがそれぞれの音域に特化することで、低音はより迫力を増し、高音はより伸びやかに表現されています。
通常、ボリュームを上げると細かい表現は消えてしまうものですが、
ドライバーに余力があるのかボリュームを上げても細やかな表現がはっきりと聞き取れます。
パイレーツオブカリビアンのテーマを聞いてみましたがオーケストラヒットで楽器一つ一つの音が聞き取れ、
音圧も感じることができました。映画音楽やフルオーケストラの音楽などに向いているのではないでしょうか。
ソニーの新型イヤフォンは、単にドライバーの搭載数が違うだけでなく、
それぞれに最適なサウンドバランスを求めてチューニングされていました。
とても丁寧な作りが施された製品群だと感心しました。
お好きな音楽に合わせてチョイスしてBA型イヤフォンを楽しんでみましょう!