パソコンの見た目はそれほど変わりませんが、内臓されるパーツが異なりパフォーマンスに違いが出ます。
パソコン選びのポイントは、自身の目的に影響するパーツは何であるかを理解することが重要になります。
このページでは、3DCG制作をする上で、重要となるパーツを分かりやすく紹介し、
失敗しないパソコン選びのポイントを紹介します。
まず、パソコンはパーツの集合体と考えて下さい。イメージしやすいように自動車に例えると理解しやすいでしょう。 車はエンジンやタイヤ、ハンドルなどのパーツが集まったものですね。これと同じようにパソコンの性能も、 パーツ単位で考えるとその特徴が見えてきます。 例えば車は、エンジンが良ければスピードが出ます。タイヤが良ければよく曲がりますね。 パソコンでエンジンに相当するのが「CPU」です。このCPUが良ければ処理速度が速く、制作が快適に行えます。 そして「ビデオカード(グラフィックスカード、VGA)」というパーツが良いと、 美しい3Dグラフィックを高速に表示し動かす事が出来ます。
パソコンの動作処理を行うパーツです。一般的にはすべての計算はCPUで行うので大変重要なパーツです。
CPUの性能の高さは、パソコンのスピードに関係します。CPUのクロックスピードが高いと性能が高くなりますが、
最近のCPUはクロックの高さに加えコアの数など新しい技術で高性能化も図っています。
一般的にはクロックスピードの高いものが高性能と考えて問題ありません。
ではCG製作においてCPUはどのように影響するのでしょうか。もっとも影響があるのはレンダリングになります。
レンダリングとはCGソフトで作成した3次元空間を写真のように2次元の絵に切り取る作業ですが、
この計算は100%パソコンが行います。クリエイターはレンダリング開始ボタンを押したあとはただひたすら待つのみです。
ですので待ち時間の短縮のためにはより高性能なCPUが必要になります。
メモリとはパソコン起動中にデータを一時的に格納しているパーツです。
ハードディスクから一時的にデータを取り出して保管する場所であり、ハードディスクよりも高速なデータ処理が可能です。
このため作業中のデータ等はメモリに保管されているとよりパソコンの動作がより高速になります。
パソコンはメモリ領域が足りなくなると、自動的にハードディスクへデータの保管を開始しますが、
メモリよりもデータ処理は低速なためパソコンの動作が鈍くなります。
このためメモリ領域が作業中に足りなくらないようにパソコンにメモリを搭載することが重要です。
特にCGソフトウェアは作成するシーンにもよりますが作業中はたいへん大きなデータ量を扱うことになります。
64bit環境ではより多くのメモリ領域をコントロールできますので沢山のメモリを搭載することがおすすめです。
64bit環境なら最低でも4GB、できれば8GB以上は搭載しましょう。
ビデオカードはCG製作においてもっとも重要なパーツです。
CGソフトウェアを描画するのはビデオカードであり、その描画は正確でなければなりません。
また昨今のCGソフトウェアは演算処理の役割も担っており、
より高性能なビデオカードを搭載すればCGソフトウェアの動作が快適になり、レンダリング速度が向上します。
CGソフトウェアの使用にはNVidia社のQuadroというビデオカードのシリーズが有名です。
Quadroも安いものから高額なものまでラインナップされているので、
予算にあわせてQuadroビデオカードを選択するばまずほとんどのCGソフトウェアで問題が起こることはありません。
これはパーツではなく、ビデオカードに搭載されているものです。
パソコン自体のメモリとは別にビデオカードが専用に使うメモリ、それがこのVRAM(ビデオメモリ)です。
3DCG制作では高度なグラフィックを表示するので、このVRAMの量は重要で、これが少ないと動作に支障が出たり、
表示の一部がおかしくなったりします。
性能のいいビデオカードにはVRAMもたくさん積まれているので、ビデオカードの善し悪しもわかります。
ハードディスクとはデータを記憶しておく場所です。
現在はシリアルATAという接続方式のハードディスクが一般的です。容量も大容量で価格も安価であるためです。
しかしデータ転送速度いう面では最も性能が低いハードディスクと言えるでしょう。CG製作、レンダリングにはより大量に
データ処理が必要になりますので高速なハードディスクを搭載することによりCGソフトウェア上の作業、
レンダリング速度が向上します。
予算に余裕があればシリアルアタッチスカジー接続のハードディスクやSSD方式のハードディスクを選択しましょう。
パソコンやソフトウェアの起動からもうそのスピードを直ぐに体感することが出来る速さです。
上記のことを踏まえて、PCショップの店員さん、プロクリエイターの方々の話を聞きながら、
現在販売されているパソコンの中から、3DCG制作に適したスペックを持つマシンをセレクトしてみました。
OS | Windows7 Professional 64bit |
CPU | インテルXeon E3-1245v2(最大3.80GHz) |
メモリ | 8GB DDR-3 SDRAM 1333MHz |
HDD | 1TB SATA 7200rpm |
VGA | NVIDIA Quadro 2000 1GB |
OS | Windows7 Professional 64bit |
CPU | インテルXeon E5-1650(最大3.80GHz) 6コア |
メモリ | 16GB DDR-3 SDRAM 1333MHz |
HDD | 1TB SATA 7200rpm |
VGA | NVIDIA Quadro 4000 2GB |
OS | Windows7 Professional 64bit |
CPU1 | インテルXeon E5-2650(最大2.80GHz) 8コア |
CPU2 | インテルXeon E5-2650(最大2.80GHz) 8コア |
メモリ | 32GB DDR-3 SDRAM 1333MHz デュアルプロセッサー用 |
ヒートシンク | 標準ヒートシンク デュアルプロセッサー用 |
HDD | 1TB SATA 7200rpm |
VGA | NVIDIA Quadro 4000 2GB |